先日のライヴの折、東野さんが見に来てくれて
これ、お土産。 と言って 戴いた
なんの変哲もない ありふれた
楽器を拭くクロスである
が しかし ボクには
思い出の充満したクロスだったのだった
このクロスを所持するには
今は亡きAlenで 楽器を購入しなければならなかった
貧乏な金沢市民にとって Alen で楽器を買うということは
日本信販と書かれた用紙にハンコを押さなければならないのだ
当分の間 一汁一菜の生活を余儀なくされるのだ
その用紙にハンコを押させる それがボクの仕事であった
残忍な作業に映るが 決して悪事を働いていたわけではないぞ
悪い楽器を高く売っていたのではない
高いけれど良い楽器を売っていたのだ
ミュージシャンにとって良い楽器をもつことは
とても すんばらしいことだ
楽器を抱いて寝ることだって不思議ではない
どんなミュージシャンも一度や二度は
無理して買った高価な楽器を抱いて
もう、酒も女もいらないやいっっっ! って 言うのさ